日本の常識は通用しない、ユルかった頃のオーストラリアの永住権取得物語とは。

皆さんこんにちは、アラフィフ独身、オーストラリア在住の筆者、夢子です。皆さんは、日本人というのはいつでもどこでも信頼感抜群だと思われますか?何があっても日本人に頼めば絶対安心、特に海外で、ちゃんとした会社なら、なんて思ったりしますか?

 

前回、永住権維持のための五年有効のリターンビザを取得しようとしたZ子の話を書きました。今回は、そもそも十数年前、Z子がいかにしてウルトラCで永住権を取得したかの話を書こうと思います。いかに海外で日本人の常識は頼りにならないか、私が実感した話です。

 

現在の永住権取得には全く関係ないし、参考にもなりませんので、ただの読み物としてお楽しみいただければ幸いです。

 

 

 

十数年前、永住権取得に必要な就学期間が一年から二年に変更になる直前、隙をついたヤバいコースが開講された。

 

Z子がどうやって永住権を取ったのか。それはオーストラリア人との同棲合計三年でもなく、オーストラリア人との結婚合計二年でもなく(年数は適当に入れています。素人による移住のためのアドバイスは禁止されているので)

独立移住といわれる、オーストラリアで不足している職業リストに載っている職業養成のためのコースに行き、英語の試験にパスしたため。

 

たったそれだけ?と思われるかもしれないですね。

 

そうなんですよねー、昔はユルかったんですよ。今では考えられません。それに当時のZ子はまだ二十代、年齢点も高かった。

 

で、そのコースというのがめちゃめちゃヤバいコースでした。当時、職業にもよりますが、最低一年のコース、というのが条件が、二年に移民法が変更に。その隙をついて、最後の一年コースが移民法改正数ヶ月前に開かれたんですね。

 

ただし、一年コースのはずが、三ヶ月で終わりのコース。

 

一年分のカリキュラムを三ヶ月で終わらせられ、一年行ったことにして移民局に滑り込みで申請できるという夢のようなコースに、応募者殺到。日本人も多数含まれていたらしい。そのうちの一人がZ子。Z子の日本人の友人も。

 

しかし、三ヶ月のコースだけど、当然のように一年分の多額の学費を払わなければならず、Z子曰く、仕事を三つ掛け持ちし、寝る暇もないほど働いて学費を作ったのだそう。

 

で、コース自体はユルく、本来なら実技をみっちりやらないといけないはずが、先生がやるのを皆で見てるだけ、の楽チンさ。今では本当に考えられないんですけども。

 

三ヶ月後、無事コースを終え、必要書類をそろえて、コースを紹介してくれた某国出身移民コンサルタントに託したそう。

 

 

ヤバいコースはヤバいままだった。Z子、いきなりの国外退去命令にビビる。

 

が、待てど暮らせど移民局から何も言ってこない日々。

現在は宝くじみたいになっている永住権取得ですが、当時はオーストラリア国内から申請すると何日で(例:半年で)下りるとか、当てにできるタイムフレームがあったんですよね。

 

ただ、現在は知りませんが、当時は永住権を申請すると「ブリッジングビザ」が下りることになっていて、国内に留まる分には何の問題もなかったので、Z子、放置してそのまま生活。

 

と、一年後ぐらい(当時にしたら待ち過ぎ)に移民局から手紙が来た。

 

そこには、無情にも、

「あなたの申請は受け付けられません。別のビザを取得するか、そうでなければ28日以内にオーストラリアから退去しなさい

と。

 

通常、移民局は「コイツはダメ」という申請はその場ではねつけるので、申請を受け付けてもらえたら、後はのんびり待てばよい、というのが常識でした。

なのでまさに晴天の霹靂。

 

Z子の日本人の友人も同じ手紙を受け取って顔面蒼白、某国出身移民コンサルタントに詰め寄った。これで永住権が取れるといわれて、多額の学費と申請費用を払っているわけで、当然です。

 

この時点で、恐らく、同じ手紙を受け取る羽目になった日本人は、諦めて帰国するか、勧告どおり学生ビザなどのビザの取り直しをした人もいただろうと推測されます。

 

私だって、もし同じ立場だったらおそらく「やっぱりダメだった」とあきらめていたと思います。

 

が、しかしZ子はあきらめなかった。

 

某国出身移民コンサルタントは「退去せよ」との手紙を受け取っているにもかかわらず

「これは絶対におかしい、任せろ」と言って移民局に抗議の手紙を送付。

いや、しかしコース自体がヤバかったので、おかしいも何もないんだけど、この強気の態度。

 

 

どっちを信じる?日本人コンサルタントか某国コンサルタントか?運命の分かれ目

 

また数ヶ月(もしかして一年?)が経過後、(その間、一、二回、コンサルタントと移民局でやり取りがあった模様)

 

そんなある日、突然、移民コンサルタントがZ子に

 

「移民局とヤバいコースの校長がずっと話し合ってきて、ついにディールが完了した。コースはダメダメだが、移民局はこの学校に行った生徒の救済を行うつもりだ。生徒に罪はないという考えだ。だがコース自体がカリキュラム不十分だから、これからブリスベンまで何回かコースを受けに行ってもらう。一回につき、3000ドルかかる。絶対に行け」

 

とのたまった。

 

ここで、Z子

「まじ!?あんなにお金払ったのに、まだお金かかるの!?一回につき3000ドルってあと何回行かないといけないの~??本当にこのコンサルタント、信頼できるの?それとも私はただ単にカモにされてるの!!!????」

 

と疑心暗鬼でパニックに。

 

当然のように、日本人の友人にも電話。

 

ところが、Z子の友人は既にコンサルタントを日本人コンサルタントに変更していた。

某国コンサルタントはそのことは知らず、Z子の友人にも連絡済み。

Z子の友人「多分、騙されてるんじゃない?そもそもあのコースがヤバかったんだから。日本人コンサルタントは、おススメしてないよ。またお金かかるなんて、おかしいよ。他の正当な方法で永住権目指した方がいいよ」

 

日本人コンサルタントが無理と言っている。怪しげな某国コンサルタントは「行け行け」と言う。果たして、どちらを信じるか。

 

悩んだ末、結局、リスクを取ってブリスベンに行ったZ子は、友人の姿がないのを確認。当時のコースに行った生徒よりは、ぐっと人数が少なかったそう。

 

 

そして、晴れて永住権がおりた。

 

何回かブリスベンに赴き、表向き、コースを補完した形となったZ子は、その後、見事永住権を取得したのでした。

 

Z子は嬉しそうに、でも「自分は絶対取れるって信じてた」と言っていました。

 

ちなみに、Z子の友人は、その後、かなり長い間学生ビザを続けましたが、結局、オーストラリア人男性と知り合って結婚。幸せを手に入れました。(現在は、妙齢の女性が学生ビザを長く続けることも困難になりつつあります)

 

 

日本人コンサルタントは日本の常識に縛られるため、当てにならない

 

私が思うのは、海千山千のコンサルタントなら別ですが、海外では、その道のプロに任せるのが一番、ということです。

むしろ、例外はあるのでしょうが、一般的に日本人コンサルタントは役に立たないというのを実感として感じます。

 

言いたくないんですが。

 

なぜなら、コンサルタントや弁護士の仕事は

「ダメ」と言われてからが仕事だからです。

 

なのに、日本人コンサルタントは「ダメ」なものは「ダメ」という日本人の常識から逃れられない人が多い。

 

ただ申請の代行をするだけなら、英語ができるなら誰にだってできてしまいます。永住権の申請も、別に弁護士やコンサルタントを通す必要はなく、自分でできるなら自分でやっていいのです。

私の知り合いのマレーシア人などは自分で申請しました。

 

海外(特にオーストラリア)では「ダメ」と言ってくる割に「申し開き」を聞いてくれるんです。むしろ、「どんな言い訳を言ってくるか」「どんな申し開きをして説得してくるか」を待っているフシがある。

 

「ダメですか、じゃあいいです」と日本人はなるわけですが「そこを何とか!!」「私にはこれだけの理由があるんです!!」という相手のやる気を測っているとも言えます。

つまり、日本人は「みんなやる気があって当たり前」と考えていますが、オーストラリアでは「やる気がある人とない人がいる」というのが前提。そして「やる気がある人」「情熱がある人」と「やる気がない人」を平等に扱うのはよくない、と考えている。

 

そこを他国のコンサルタントは大体わかっている(そういう国の方が多数だからでしょう)けれど、日本人だけは「ダメだって」で終わってしまう。無気力と思われても仕方がないわけです。

 

他にも別の永住権申請がらみですが、同じように「日本人コンサルタントにダメだから別の方法を考えようと言われそうしたけれど、後になって、オーストラリア人弁護士だったら絶対に通してくれたって他の国出身の人に言われて悔しい」と日本人の知り合いが言っているのを聞いたことがあります。

 

オーストラリア人弁護士費用となると当時で軽く4000ドルぐらいはかかったわけですが、永住権取得にはお金と年月と労力がかかるもの。特に時間と労力を考えると、お金で何とかしてくれるならお金を払った方が断然マシだと私も納得したのでした。

 

しかし、そうまでして取得した永住権、そしてこれからは宝くじ状態になっていて自力取得が困難な永住権ですが、年月が経って、特に日本人では、Z子のように「やっぱり日本に住みたい」と言って帰っていく人も多いのが皮肉と言えば皮肉かもしれないです。

 

 

というわけで、今回もまた誰トクな話になってしましましたが、いかがでしたでしょうか。

 

今回も最後までお読みいただき、ありがとうございました。