オーストラリアの永住権は失効する?ビザの切れ目が縁の切れ目。

皆さんこんにちは、アラフィフ独身、オーストラリア在住の夢子です。先日もまた、オーストラリア永住権保持者の友人が、けなげにオーストラリアへ居住実績を積みに日本から三週間、戻っていました。それもこれも、あと五年、オーストラリアの永住権を保持したいがため。そう、現在、取得が超困難を極めるオーストラリアの永住権は、居住しないと消失してしまうのです。

 

というわけで誰トクですが、今回は永住権保持について。外国の永住権に興味のある人は物見遊山でご覧ください。(ちなみにこの記事はすべて、筆者の周囲の出来事を述べているだけであり、永住権ビザについてアドバイスするものではありません。アドバイスが必要な方は認定ビザコンサルタントの元へGO!をお願いします)

 

困難極めるオーストラリアの永住権、保持の基準は二年間の居住。

 

オーストラリアの永住権は、その昔、そこまで取得が難しくありませんでした。

 

現在は超絶難しく、オーストラリアの永住権をあえて取得しようという奇特な人物を日本人ではめったにお目にかかることがありません。

 

しかし、そうまでして手に入れた永住権は、オーストラリアに永住権保持者として住み、オーストラリア以外のどこへも行かないなら安泰ですが、そうもいかないのが世の常。

 

海外に出て、オーストラリアに戻るためにはレジデント・リターンビザというビザが必要で、五年間有効。これを取得するためには、申請から遡って五年のうち、トータルで二年オーストラリアに住んでいなければならないんです。つまり、リターンビザが取れなくなったらオーストラリアには永住権保持者として戻ることが叶わず、永住権は事実上失効します。というのが、私の個人的見解。

 

一方、ニュージーランドの永住権は、一度取ってしまったら永久に有効だとか。

知らなかったよ、ニュージーランド・・・。

いい国だ。

 

 

リタイアメントビザを使って移住移住と煽っているが、リタイアメントビザと永住権は違います。

 

リタイアメントビザでアジア各国に長期滞在することを昨今、移住とかって言っていますが、それは厳密には移住ではない。

 

移住者というのは、私達のような、永住権保持者あるいは市民権取得者のことを言うんです。

要するに、その国にとってお客さんではない存在。いざとなれば、その国が面倒を見てくれる存在。

 

我々永住権保持者は、年金だってもらえてしまいます。貯金がゼロでもOKです。無職だからって剥奪なんてことはない。海外から資金を調達する必要もないし、海外からの毎月の収入がなくても問題ありません。オーストラリアで働けばいいだけのこと。いたいなら一生、犯罪さえ犯さなければ、ずっといさせてもらえます。(永住権保持には好人物である、という項目も含まれるのです)

 

日本でよく「移住」と言っているけれど、実際は「海外長期滞在」、日本国内なら「引越し」が正しい。日本語は正しく使ってもらいたいと常に思うアラフィフの私。

 

 

勘違いで一ヶ月足らなかった、わが友の場合

 

私の友人、Z子は、齢40過ぎにして突如、日本本帰国を決意。それまで十年以上、日本には全く戻っていなかった日本嫌いでした。なのに、十年以上経って日本へ小旅行してみて、猛烈に望郷の念が沸いたそう。

 

もんもんと思い悩み、本帰国の二年ほど前からはあれほど大好きだった英語がウザさの極致となり、会社から一人アパートに戻ると、寝るまでひたすら日本語のYoutubeを見まくるという日々。(大体、在住日本人はみんなこんな感じ)

 

で、ここが私にはどうしても不可解なんだけど、Z子、辛抱たまらんくなり、五年のうち二年の居住、という条件をあと少し待っていればよかったのに、満たさないまま日本に帰国してしまったのです。家財道具一切売っぱらって。

 

その後、音沙汰ないと思っていたら、突如、オーストラリアへ旅行でやってきたZ子。

二年間で怒涛の三回のオーストラリア旅行、一回約二~三週間。一回につき最低20万円は使ったとして、合計60万円の支出。(本人曰く。)

(旅行と行っても、オーストラリアには飽き過ぎて観光ゼロ。どうやって職場で休日を確保したかは謎。)

 

Z子「あたしぃ、リターンビザが10月1日で切れるんだよねぇ。日本に戻ったのが三年前の8月31日で、実際住んでいたのが一年11ヶ月なんだけど、日本にトータル4週間ほど旅行いってるはずだから、計算したら二ヶ月弱足らないの~。だから、三回もオーストラリア来ないといけなかったんだよ~。お金もないのにさ~」

 

夢「本当にその計算であってんの?」

 

Z子「そうだと思うんだよな~。一応、多目に見て二ヶ月足らないと思うんだよね~」

 

夢「申請時に遡って五年のうち最低二年だから、二年なかったら三ヶ月のしか下りないらしいよ」

 

Z子「三ヶ月!?そんなの絶対無理!っていうか、だったらそれで永住権終わりじゃん」

 

違います。三ヶ月というのは三ヶ月間、オーストラリアから海外どこへでも行って戻って来放題なのが三ヶ月というだけのこと。

 

ビザ有効期間の三ヶ月以内にオーストラリアに戻ってきさえすれば、半永久的にオーストラリアに滞在できるのです。それがリターンビザたる所以。

 

 

Z子「三ヶ月のが出たら、そこからオーストラリアにまた住むなんて無理!今、仕事してるし、アパートもあるし、日本にいたら、何でも日本語で通じるじゃんか~。すごい便利じゃん。絶対日本にいたいから、絶対五年のやつが欲しい!」

 

なんか矛盾している気もするが。

 

だったらもう、永住権いらなくない?と思うんだけど、オーストラリアには必殺「高度な福祉制度」というものがある。外国人労働者や留学生から搾り取れるだけ搾り取ったカネは、こうして永住権保持者並びに市民権保持者のために使われているのだということを知る人は少ない。(なんて。なので日本もそうすべきというのが私の持論)

 

Z子「あと二ヶ月なんとかすれば五年のがもらえるのに、今すぐ永住権放棄は非情すぎる。あと五年、考える猶予がほしい!」

 

 

というわけで、なんとか今回、三回目のオーストラリア滞在も残りわずかとなった時点で(この滞在もちゃんとカウントされるので満を持してというべきか)、Z子は電話をかけてきて、私と話しながらWEB申請決行に及んだ。

 

Z子「ちゃんと数えたら、これで二年になってると思うんだけどな~。一年十一ヶ月住んでたつもりだけど、途中、日本には二回、旅行に行ってると思うんだ」

 

夢「(急に背筋が寒くなる)二回?三回じゃないの?」

 

Z子「えーーっ!?」

 

夢「もしかして、あと三週間ほど足りないってことはないの?」

 

Z子、沈黙・・・。

 

しかし、足りなくても今さら遅い。

 

リターンビザは、くどいが申請時から遡って五年のうち二年の居住が必要で、Z子の場合は始めに一年と十一ヶ月住んでいるから、これを生かさないと意味がない。申請が後になればなるほど、始めの方の居住実績はカウントされなくなっていってしまう。

 

すったもんだの挙句、Z子、自分のパスポートの成田での出入国スタンプが二回分しかないことを確認。一回目は一週間、二回目は二年後で二週間ちょっと。

 

はしゃぐZ子、いやな予感しかしない私。

 

夢「(10年で)初めて日本に行ってから、毎年、行ったんじゃなかった?二年空いてるはずがない」

 

Z子「でもスタンプは二回分しかないよ」

 

おかしいなあ、と思う私を後目に(オーストラリアではとっくの昔にスタンプ廃止でどう頑張ってももらえなくなって久しい)、Z子、運を天に任せて(というかかなり楽観して)、申請。

 

その後、二日音沙汰ないと思っていたら三日後に、

 

「一年でなんとかしないといけなくなりました」とのメッセージと、リターンビザ発行のお知らせのスクリーンショットが。

 

2020年10月3日まで有効、と書いてある。(英語で)

 

Z子、もはやどうすることもできず、軽く傷心を抱えて、翌日、成田へ飛びたちました。

 

 

オーストラリアの永住権、住まないなら無用の長物なのか

 

たぶん、Z子はスタンプは押されていないけれど、日本に三週間ほど旅行していたのだと思います。よって実際は一年と9ヶ月しか住んでいなかったんだと思います。

仕事も休んで、必死に三回もオーストラリアに来て、居住実績作ろうとしたけれど。

 

それでも、三ヶ月ではなく、一年もらえたのは、(一年のがあるとは政府のどのページを見ても載っていない)温情措置かと。

 

今後、Z子は一年の間にオーストラリアに戻ってきてあと一年数ヶ月住み、五年用リターンビザをもらって再び日本に戻るか、それともこのまま、リターンビザを期限切れにさせてしまってから、数年後に一か八かでもう一度リターンビザを申請するか、なのかな、と思います。(三ヶ月のリターンビザ狙い。でもそれも延命措置で、最終的に永住権を保持したいなら結局はオーストラリアに戻らないと意味がないんですよね)

 

Z子は日本にいれてとても楽しいらしいし、保険としての永住権なら、捨ててしまってもしょうがないんだと思います。

 

それに、断捨離のごとく、もしかして永住権という大きなものを捨てたら、Z子にはもっといい運が向いてくるのかもしれない。

 

もちろん永住権というものがあっても、住む気がなければ、振り回されて人生が定まらない、ということになってしまうのだけれど、居住国にもう一つ選択肢があるというのは、やはり捨てがたいものだと私は思うんですよね。

 

まして、母国よりも有利で楽な条件で働けて、年金も将来もらえるとなれば。だからこそ、オーストラリアは魅力的な移民国家としてますます発展していくのだろう、と思います。

 

永住権は、一度喪失してもなんらの形で復活させる手があるとうそぶく人もいる一方で、一年という厳しい条件のリターンビザの次には、居住実績が一日以上でも三ヶ月のリターンビザさえ下りず、しょうがなく観光ビザで入国し、事実上、永住権がなくなった人もいると言うし、やってみなければわからない、というのが本音です。

 

オーストラリアに住んでいても、ワーホリや学生ではなく社会人として住むわけなので、そうそう毎日パーティ、というわけにはいかないです。

 

Z子の今後を、見守りたいと思っています。

 

というわけで、永住権保持者の現実?について、今回はお届けしました。

 

最後までお読みいただき、ありがとうございました!