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こんにちは、アラフィフだけどオーストラリアでシェアハウスに住んでいる夢子です。
コロナのせいで外出禁止令がとけ、やっと見つけた引越し先はまたトンでもなかったです。
今回はその続きです。
炊飯器がない、ゴミ箱がない、包丁がない!
一夜明け、普通にトースト焼くだけとお茶とコーヒー用にお湯を沸かし、昨日皆で囲んだテーブルで、一人朝食を食べました。
朝8時前ぐらいだったけど、しーんとしていて誰も起きてこない。
リビングが薄暗いのでカーテンを少し開けると、朝日が差し込んできた。

すべてイメージでございます。
その後出かけたのですが、昨日教わったはずの鍵のかけ方がよくわからない。ドアが二重になっており、内側のドアは鍵がかかるけど外側の鍵がかからず、かなりガチャガチャやった後、どうしてもできずにギブアップ。内側の頑丈なドアの方の鍵がかってるからまあいいか、と思いそのまま出かけようとした、そのとき。
中から、
「ゴラア、何やっとんじゃ、静かにせんかあああ!!」
みたいな、男性の怒声が。
ん?
何いまの?
今の私に対してか???
こわ~~~~~っ。
いやでもまさか?
聞き間違い?
びくびくしつつ、気のせい気のせい、と言い聞かせてそのまま出かけました。
が、しかし。さらに。
出かけてる間に、ピキーン、とラインのメッセージが。
「夢子、ドアの鍵をちゃんとかけて!外側の方がかかってなかった!!」
ああ・・・はあ、すみません。
おとなしく謝る私。
しかしまだ続きが。
「それから、リビングのカーテンは開けないで!セキュリティに関わることだから」
は?
セキュリティ?
リビングの窓が面しているのは小さな庭とそれに続く通路。隣の家の塀でお互い見えなくなっていて、こちら側の方が小高くなっている。それに隣の家の塀の向こう側はこれまた広大な(芝生のみの)庭。
こちら側の通路に入れるのは住人しかいない。
いくらなんでも、一体だれが覗くっていうのよ?という状態。というか、
見られる要素ゼロだけど、だったらずっとカーテン引きっぱなしの暗いリビングで朝食を食べろと???
朝、カーテンを開けてはいけないなんて、そんなルールの強要って通用するのだろうか?自由と人権(なんつて)はどこへ?
もうこの時点で、いやだなー、このシェアハウス・・・と思うように。
で、夕飯どき。
そこでやっと炊飯器がないことに気づいて愕然とする私。
香港系オーナー「ああ、イラナイって思って処分したのよ」
炊飯器にあまりにも今まで慣れすぎていて、そういえばオージーの家にはそういうものがないという基本的なことを失念していた。
でもまさかアジア系のシェアハウスにまで炊飯器がないだなんて。
また、鍋も、取っ手がプラスチックなどではない、金属製で使いにくそうなタイプ。
もちろん、鍋つかみなし。
たいへーーーん。
超たいへーーーーん。
鍋で米炊くとか、長いことやってなかったーーー。
包丁も、なぜかまともな包丁がなーーーい。
ステーキ用のナイフしかないんですけどーーーー。

こういうののステーキ用のやつ。一体どうやって料理していたのか?
人参切るのにものすごい力と時間が必要―――。
なんか、原始に逆戻りーーー。
で、やっとこ料理し終わって見渡しても、ゴミ箱がない!
香港系オーナー「ゴミは出したらすぐ外の大きなゴミ箱に捨てにいってね」
えーー。
ってことは、いちいちそのためのビニール袋が必要に・・。
ビニール袋、スーパーで買わないともう手にはいらない貴重品なのにーーー。
それに日本人の私、普段、皆は土足だけど、自分は家の中ではスリッパだ。
わざわざ靴履き替えるの面倒くさーーい。
当然、洗面所にも風呂場にもどこにもゴミ箱なし。
しかも、
「シャワー後は髪の毛とか絶対落ちてないようにして」
たいへーーん。
生活が大変すぎる。
そこで炊飯器は買えないけど、ダイソー行って小さなゴミ箱3つ、自分用の良く切れる包丁、
安いけど取っ手がプラスチックの鍋などを買って、ゴミ箱はキッチンと洗面所に、わからないようにこそーっと設置してみた。
消えたのはゴミ箱だけではなかった
ハウスメイトのジェニーはとってもいい子で、
「オーナーに外側のドアの鍵がかかってないって怒られた」と言うと、
「本当にそんなこと言われたの?」と言いつつ、「これ、コツがあるのよ、教えてあげる」と鍵のかけ方を教えてくれました。
「どうしてもかからなくてガチャガチャやってたら、中からおっさんの方が私に静かにしろって怒鳴ってきた気がする」
「えーーーまさか?本当なの??」
本当だったみたいです。
私がまたご飯を作りにキッチンにいくと、せっかくこっそりわからないように置いたはずのゴミ箱が忽然と姿を消していました。
えーーーーー
こっそり置いたゴミ箱が、こっそり撤収されているーーーー。
こわいーーー。
たいへーーーん。この家、たいへーーーん。
絶対自分達の言いなりになれ、というものすごく強固な意思を感じるぅう。
愕然としつつ、後で消えたゴミ箱を探そうと気を取り直し、料理しようとしたら夫婦がどかどかやって来ました。
香港妻の方がすごい勢いで、
「あんた、ここに置いてあったマグカップ、5コほど並んでたでしょ?知らない?」
そういえば夜寝る前、キッチンのカウンターに同じマグカップが並んでいるのを見たけど、朝起きたらなかったんですね。そのときは、ああ、持っていったんだな、としか思わなかった。
そう言うと、香港妻がマグカップが消えた、消えたと騒ぎまくる。
どうやらそれは会社(どこの会社???)のものらしく、会社に返すために前夜、わざわざカウンターに並べておいたというのです。
「知らないですけど・・・(大体なんのためにマグカップを5コも誰がなんかするというのか)」
一瞬、その良く知らないけど会社の人が勝手に来て持っていったのかな、と思いました。
すると今度はオージー旦那の方がものすごい剣幕で、
「朝、どれぐらい時間かけてこのキッチンを占領してるんだ!朝っぱらから何時間もいったりきたりしてうるさ過ぎる!!」
自分のことをいわれているとは思わなかった私、ぼけーっとしていた。
その会社の人が合鍵でも持っていて(どうなってるか知らないけど)マグカップをとりに来た際、うるさくしたってこと???
「おまえだよ、おまえがうるさいんだ、わからんのか!!」
え、わたし!!???
朝、湯をわかして、トースター作って、食べて、食器洗って・・・せいぜい長くても30分ぐらいしかキッチン使っておりませんが?
こわーーーい。
体のデカいおっさんに名指しでおまえだよとかおまえがうるさいとか、怒鳴られたらもう、超絶こわいぃぃぃ。
その場にジェニーはいなかったので、後でこの話をしてもなかなか信じてくれなかった。
大の大人が大人に対して言うことじゃないですよね。
深層心理では私のことを見下していたのであろう。
ちなみに夫婦は推定年齢60代ぐらいかなと思う、多少若くは見えるけど。
オーストラリアには定年がないし、年金支給年齢が67歳ぐらいなので、60代でも働かないといけないんですよね。妻の方が比較的稼いでいて、旦那はヒモと見た。
夫婦は朝起きるのが遅くて大体11時ぐらい?みたいで、毎日夜遅くまで起きているようでした。
こういう、ライフスタイルが違いすぎる人たちとのシェアというのも結構むずかしい。
さて、
マグカップは会社のなのに、ないないと騒ぐ香港妻に
(自分でどこかに置いて忘れてるんだよ・・・それ以外考えられないでしょ)と密かに思った私。(昔、おばあちゃんが、何とかが消えた、不思議なことがある、なんて
よく言ってたもんだ)
そして見つかった後も、決して真相は私にはあかされないであろうというのも確信していた。
その後は、オージー旦那、私と家ですれ違っても、完全無視。
私のほうは「グッモーニン~」とか「はろぉー」とか顔を見て挨拶はしていた。
今思い出しても、当時の豹変具合はめちゃめちゃ怖かったなあ。
初めて会った日は猫なで声で「日本にいったことあるよ~」とか言ってたのに。
まあ、猫なで声だなあと初めから思っていて、あまりいい印象は持ってはおりませんでしたが。
でもまだまだコワイ目に遭ってしまう私なのでした。
続きます。