ドラマ「アンナチュラル」に出てくる中堂さんの死んだ恋人、糀谷夕希子さんの仕事関係設定はちょっとだけ惜しかった気がする

今更ですが、ドラマ「アンナチュラル」。法医学者の三澄ミコトを中心とした硬派なドラマで、全話神回、と視聴者からの絶賛を浴びました。

本当に面白かったのですが、糀谷夕希子さんの、仕事関係に関する設定が、少しだけ惜しかったなあ、と思ってしまいました。

 

ドラマ「アンナチュラル」の仕事設定が惜しい!という勝手な感想

 

日本ではほとんど荼毘にふされてしまうために、コールドケースの再調査としての被害者のご遺体の再解剖ができない、という前提があって、糀谷さんのご遺体はアメリカのテネシー州にあるので再解剖ができる、というワクワクする展開。まだご遺体が土に眠っている、ということに気づいた場面からのJALが飛び立つ画は、視聴者(というか私)の心をわしづかみ。

 

テネシー州にしないといけなかったのは、意外性と、スケールの広がり、所長の天下り力の発揮など、さまざまな活躍を描く上で重要だったですし、もし日本国内であれば、難なく再解剖できて、それこそご都合主義な感じがしますし。現実も、たぶんこんな感じで、「こうすればできる!」とわかるんだけど、そこにたどり着くまでが大変というプロセスを見せていたと思います。

 

ただやっぱり、帰国子女である糀谷さんの職業が、解せなかったんですよ。

 

まあ、帰国子女であるイコールアメリカに遺体があるかも…と推測されないように、予防線を張っていたのだろうと思うので、苦肉の策だったのかな?と。

糀谷さんの職業は、昼は食堂で働き、夜はクラブづとめ。そして一冊の絵本を出した、絵本作家として駆け出し。どこにもアメリカっぽい雰囲気はないし、お父さんと最後の電話での会話も、普通に日本語での心温まる会話。この人物像から、まさかアメリカが出てくるなんて、とインパクト大でした。

 

しかし、ドラマと現実は違うとはいいますが、帰国子女なら日本のいい大学に帰国子女枠で入れるし、そうしないまでも、昼夜働かないと稼げないというのは、絵本作家を目指す子にとっては逆に時間がなさすぎて選ばない職業だよなあと。

 

一般的には、日本にきて真っ先に稼ごうとしたら、就くのは英語の教師かなと思うんですよね~。ネイティブだったら誰でもなれる英語教師。しかもバイリンガルですから、いい給料と自由を手に入れられたかと。

まあそうなると、ちょっとした「一生懸命感」「頑張っている感」が薄れてしまうというのが正直言ってあるんですけどね…。

それに、すぐアメリカを連想して、「もしかしてアメリカにお墓があって、土葬されているんじゃ?」と視聴者に容易に想像されてしまいますもんね。

 

もし帰国子女の子だったら、たぶん、もっと友達も外国人だらけでしょうし、そこからいろんな情報がはいってくるし、まあ、あまりドラマ的に成り立ちにくかったかなと。

 

 

私が勝手に妄想する、この仕事設定だったら完璧?なのでは

 

とは思うのですが、では仮に、これが英語圏ではなく、別のマイナー言語の国の帰国子女ということにすれば、たぶん、より成り立ちやすいかなと思います。(ちょっとエラそう?)

 

外国から初めて、父の祖国にやってきて、右も左もわからず、友人もなく頑張る。学歴もないので昼は定食屋、夜はホステス。でも自己実現のために絵本を書き続け、出版までこぎつけた。そんな時に出会った、ぶっきらぼうな、自分の国にはいなさそうな変わった男と恋に落ちる。いいですね~。(どうでしょう?)

 

まあ、だからといって、アンナチュラルの面白さをそぐようなものではなかったと思います。

 

少し現実離れはしているけれど、この糀谷夕希子という人物像が、またドラマを盛り上げる一因であったし、視聴者の共感を誘う人物でなければならなかったわけで。

 

 

今後も期待大の脚本家、野木亜希子さま。神の視点からの現実描写

 

脚本家の野木亜希子さんは、本当に神の手というレベルの脚本家だなと思います。私は手塚治虫をこよなく尊敬申し上げているのですが、同じテイストを感じます。主人公に肩入れするわけでもなく、ある意味、非情に回っていく現実世界を巧みに描いていて、見ている側への説得力がものすごい。世の中や現実を描く力が抜きん出ていて、かつ飽きさせず、面白い。

 

「掟上今日子の備忘録」でも、原作つきじゃないかと思われるかもですが、特に最終回が素晴らしかったのですよ。見たことのない方は見ていただきたいですね~。

 

というわけで、ドラマ大好きな、口うるさいおばはんの戯言でございました。

 

本日もお読みいただき、ありがとうございました!